NPO法人フレンドシップ
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フレンドシップ メッセージラリー
■8/19放送 日本輸血学会 総会長 東京慈恵会医科大学 教授・星順隆様
皆 藤:今日は日本輸血学会から東京慈恵会医科大学輸血部の星順隆診療部長におこし頂いております。この番組でも度々、輸血、或いは献血についてご紹介しているんですが、星先生は輸血とか献血についてはどのような考えをお持ちですか。
星  :私は長年、輸血を使ってきた方ですが、輸血は現在の医療には欠かせない支持療法なんですね。年間130万人以上の方が、今、輸血を受けているわけです。
皆 藤:130万人以上の方が。
星  :はい。これは人口100人に1人が毎日、輸血が必要だということになるわけですね。
皆 藤:かなり高い確率ですよね。100人に1人って。
星  :そうなんですけども。今度は逆に、20年前に血液を提供して下さるドナーの方は860万人いたんです。しかし昨年は、550万人を切りました。つまり3分の2以下になったわけなんですね。
原  :減ってますね。
皆 藤:かなり激減していますね。
星  :今は、輸血用の血液の80%以上を50歳以上の方が使っている、という計算になってい ます。
皆 藤:意外に、高齢の方が血液を必要としている、という現状なんですね。
星  :そうですね。献血される方は若い方、健康な方ということなんです。
皆 藤:まさに我々の世代ということになるんですよね。ということは、我々が今すべきことというと・・。
星  :はい、この問題はまさに年金の問題と同じなんですね。どんどん60歳以上が増えて いくわけです。ということは、どんどん輸血が必要な方というのが増えていくわけですね。しかし、献血して下さる方は減ってきている。血液がないと、やはり大きな手術はできないですし、実際のガンの治療もなかなかできなくなる。そういうことですから、やはりどうしても献血ということを理解していただいて、献血者がひとりでも増えてくれることが 大事だと思います。
皆 藤:献血とか、輸血の分野でも、日本では高齢化しているということがすごく浮き彫りになりますね。。
星  :そうですね。色々な工夫がされて、献血を推進しようという風にしているんですけれども、なかなか一般に理解されない。とくに患者さんサイドにしてみると、どうやって献血されているかが、あんまり見えない。そして、今度は献血されるドナーの方のほうから見ると患者さんにどうやって使われているか、あんまりはっきりわかっていないんですね。こういうことを是非、知っていただきたいということを考えまして、実は今年の輸血学会総会では、テーマ展示で、ドナーから患者さんへの橋渡しということで、輸血の流れをわかるように、ホームページでですね、その流れを公開しております。
皆 藤:じゃぁ、実際に、例えば、我々が献血をしたら、こういう過程を経て、必要とされている方にいきわたるんですよっていう仕組みがわかるんですね。今日は星さん、この輸血学会の方から、何か参考になるものをいただける、ということなんですですけども。
星  :そのテーマ展示していたものをCD-ROM化しましたので、それを差し上げたいと思います。
皆 藤:さきほどご紹介いただいた、この輸血の過程がわかるという、CD-ROM。ありがとうございます。これは今回5名様ということでよろしいですか?
星  :はい。
皆 藤:それでは、最後に 星さん、一言、メッセージをお願いできますか?
星  :血液を必要としている患者さんが沢山いるわけです。その人達の命を守るために、是非、健康な方が献血をしてくださる、そういう社会になってくれればと思います。
皆 藤:はい、今回のメッセージラリーのコーナーは日本輸血学会総会から東京慈恵会医科大学輸血部の星順隆診療部長をお迎えいたしました。星さん、どうもありがとうございました。
原  :ありがとうございました。
星  :ありがとうございました。
 

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